転職の応募欄や、求人サイトの項目で「ビル管理・ビルメン設備員」の掲載を見かけた時、どんな仕事なのだろうか？と思う事はありませんか。
商業施設やオフィスビルには「ビルの管理」を担当する人がいます。 転職サイトの求人情報掲載ページには必ずある「ビル管理・ビルメンテナンス」の求人案件がたくさんある事に意識した事はあるでしょう。
大型商業施設や百貨店、オフィス、巨大施設、マンションに対して必須であるビル管理という職業。 施設内で働く人々・利用客・生活する入居者が安心・安全・快適に利用できるように、建物を管理・メンテナンスをする、絶対に必要であり続ける仕事なのです。 ※「ビルメン」→「ビルメンテナンス」の略語で使われる事が多いです。
先にもお伝えしましたように、ビル管理・ビルメンテナンスは、「ビル（建物）に対して、仕事・生活をする人が快適に利用できるように、管理・メンテナンスをする仕事」を指します。
ビル管理・ビルメンテナンスの仕事内容はかなり細かく取り決めがあります。
特に大型の商業施設や企業がたくさん入っているビルには「ビル管理法」が制定されていて、点検・検査内容があるため資格が重要視される仕事になります。
ビル管理・ビルメンテナンスの仕事内容を詳しく解説していきます。
ビル管理の仕事は、４つに大まかに分類される事が多いです。
・設備管理
・衛生管理
・警備
・その他管理業務
ビルメンテナンスの「設備管理」とは商業施設ビルやオフィスビルにおける電力をはじめ、空調、水道、機械や防災などの設備を保守・点検・維持する管理の事です。
設備管理員の業務は主に病院・学校・商業ビル・給食センター・オフィスビル・物流センター・ホテル・マンションといった「施設」とされる場所全てに必要な業務になります。その職内容は該当施設によっても様々ですし、規定に沿って業務内容があります。
施設の運営から営業が滞らずにする必要もあり、設備は施設利用者の安全性にも影響しますので、責任のある重要なお仕事なのです。
ビルの建築・開発が多い都心に限らず、地方でもビル施設は多数立ち並んでいますし、今後も増えていくのは間違いないです。その時に当然ながらビルの維持管理を担う人材は必要不可欠なのです。
商業施設は主に、電気、水道、空調がセットとし、設備に不具合があった時、施設全体の営業や稼働が困難になるため、これらの設備管理スキルのある人材は需要があります。
ビル設備管理では主に商業施設やオフィスを扱う事が多いですが、学校施設や病院、ホテルといった大規模な建築物を当然ながら扱います。
さらに、統括管理責任者や設備所長ともなれば、ビル管理士（建築物環境衛生管理技術者の略） エネルギー管理士、電気工事施工管理技士 、機械保全技能士といった資格を大いに活かし現場で活躍しています。
「衛生管理」の主な仕事は、施設ビルのクリーニング業務になります。
商業施設ビルやオフィスビルには必ず、ビル管理法が適用されます。
ビル衛生管理法（建築物衛生法）：「建築物における衛生環境の確保に関する法律」を遵守するため、施設内の清掃や衛生問題を未然に防ぐ業務があります。
不特定多数の人が利用する施設として、映画館・劇場・コンサートホールやスポーツ観戦する施設・ホテルや学校、オフィスビルなどが対象となります。
ネズミや害虫の駆除も対象で6ヶ月に1回行う必要があります。
ビル管理の仕事でも、「警備」は犯罪をはじめ、防災を防ぐための保安業務になります。
主に施設内の定期的な点検・見回りがこれに該当します。
防災・防犯が主な業務が一般的です。
警備業務も色々あり「常駐警備」「巡回警備」「機械警備」などに分けられる事もあり、これらについて少し解説します。
常駐警備では、商業施設やオフィスビルにおいてビル内にて警備員が現場に常駐する事で盗難・災害等の警戒し・犯罪を未然に防ぐ事に努めます。
出入管理をはじめ、設備管理、給排水衛生設備・電気設備・昇降機等をシステム警備と多彩な業務をしつつ緊急時には警備員が現場に駆け付け、被害の拡大防止と安全確保に努めます。
巡回警備では、機械警備と連携して定期的な巡回等により盗難・災害等の警戒・防止に努める警備になります。
常駐警備に比べると、少数の警備員で効率的に防犯・防災の効果を上げる事が出来ますし、コスト的にみても費用対効果が見込めます。
巡回警備の優れている点としては、巡回時間をランダムにすることで、防犯効果を上げる事が可能です。
機械警備では、対象となる施設の敷地以外に基地局を設置し、24時間365日対象施設を遠隔監視する事で、盗難・災害等の警戒・防止に努めます。
警備員の常駐・定期巡回と異なり、異常発生時のみ警備員が現場へ向かい初期対応を行うため、上記にあった常駐警備・巡回警備のコストを考えると低く抑えられます。
その他管理業務は、マンションにおいて管理人のような仕事の事を指します。
電気・水道・ガスのメーターを、チェックし、施設に関する問い合わせやゴミステーション（※ゴミ捨て場のことです）、郵便物の管理などもあり、内容は皆さんのイメージよりも忙しいかも知れません。
これらの業務は商業施設やオフィスビスには必要不可欠な仕事であり、裏側の仕事としてビル管理・ビルメンテナンスの仕事となります。
バブル期を境に大型施設の建築は増えに増え、それに伴い、耐震補強の問題に直面している日本では、建て替えから新規の大型施設の建設が増加の一途をたどっています。
建物が増えるという事は、ビル管理・ビルメンテナンスの仕事の需要は高まっているため人手不足も顕著に表れています。そのおかげもあって未経験での転職者でも現在は参入しやすい業界でもあります。
ビル管理業務の仕事のやりがいは、管理業務を行う際に必要となる専門的な知識が身に付く事ができるため、仕事を覚えれば覚えるほど業務の内容が広がっていく事です。
ビル管理の知識やスキルが上がれば上がるほど担当業務も増えますし、ビル管理に関する資格などを取得する事で資格取得に伴い、手当などで収入が上がる可能性もあります。
大型商業施設やオフィスビルの「安全」「快適」の役割を担っているのがビル管理の仕事ですので、それに対してやりがいを感じる人は多く、需要が高まっている仕事でもあります。
しかし、一言に管理といっても大変な仕事であるのは他の仕事と比べても一緒です。
ビル管理・ビルメンテナンスが対応するのは、商業施設やオフィスビルのオーナーだけでなく、それに出入りしている人もいますし、ビルに入居しているテナントが多ければ多いほど、要望も増えてくるものです。
時には、ビル管理の業務外が発生したりしますし、関係ない事でもクレームが発生して対応せざる得ない時もあります。
あらゆるクレームに対して、各施設では、しっかりとした一次対応マニュアルが用意されています。
ビル管理・ビルメンテナンスの仕事は確かに一括りになっていますが、実際は勤務先によって仕事の内容が変わってきます。
未経験からこの業種に転職した場合、主に商業施設やオフィスビルの現場から始めるのが一般的です。
転職を有利にするには、未経験者であれば、ビル管理に関する資格などを取得しておくと良いでしょう。資格さえあれば条件も有利になってきますし、その上でキャリアアップする事も可能です。当然ながら職位も上げていくことで年収のベースアップも望めます。
規模にもよりますが、大きなビル管理会社に転職する事で、本社で管理職としてキャリアアップも可能です。
日本の建築法は非常に厳しく、大規模な建物に関する法令はたくさん規定されていて、保守・点検が義務付けされていますので、ビル管理・ビルメンテナンスの需要が途切れる事はないと言えます。
ビル管理に関すると年収は平均して２６０万～初期の段階から高額という事はありませんが、ビル管理の仕事で資格を取得したり、昇給のため試験であったり、一定の努力は必要となってきます。しかし、ビル管理者は、高齢の方でも現役で活躍できる場が多い業界です。多種多様な施設を経験したからこそ得られるスキルと健康的な体づくりができていれば、年齢問わず企業から必要されることは間違いありません。
ビル管理の仕事をする上において必要な事は何か気になると思います。
ビル管理の業務は、未経験でも転職は可能ですし、転職する際に資格はある事に越したことはないですが、なくても転職は可能です。就業する際に資格は問われる事はありますが、なくても、あとから取得しても特段問題になる事はないです。
とはいえ、ビル管理の仕事に就労する際、必要となる知識・スキルは当然あります。
ビル管理業務に必要となる知識やスキルについて解説していきます。
大型商業施設やオフィスビルに行くと当然のように、24時間ビル管理者を常駐させています。いくらこのご時世でも無人という事はほとんどありません。
管理業務、警備業務はシフト制または宿直といった不規則な勤務体系になる可能性は非常に高いです。基本的にはシフト制のところが多く、休日についても土日祝日に休めるとは限らないため、そういった勤務状況でも働けるようにするため基本的な体力は必要な仕事となります。
大型商業施設・オフィスビルとなると建物の面積は広くなりますので、保守・点検は施設内を歩く事がありますので、体力に自信がない・動くのが苦手という方には不向きな仕事と言えるかもしれません。
ビル管理業務は建物の中で監視だけをするわけではないので、当然ながら商業施設、オフィスビルのオーナーだけでなく、テナント利用者とのやり取りが必ずといっていいほど発生します。
ビル管理の仕事は設備・機械の操作だけでなく、人と関わるサービス業に付属する業種でもあります。
建物には法定点検が義務付けられていますので、その日に調整を行ったり、空調をはじめ、電気設備に不具合があった際の対応や原因・調査・報告・対応などの業務を行います。
大型商業施設・オフィスビルを流石に一人で行うのは難しく、基本的にはチームでの対応の仕事となりますので、チーム内でのコミュニケーションは上司をはじめ、先輩・後輩との人間関係もありますので、コミュニケーション能力は必要不可欠のスキルになってきます。
ビル管理・ビルメンテナンスの求人でも求められる事がある資格として何個かありますので、それを含めてご紹介します。未経験者が転職しやすい職種ではありますが、長く続けていくためにも様々な資格があります。
未経験でも資格がなくてもビルメンテナンス業界に転職する事は可能ですし、求人も資格を問わない求人情報も多いですが、ビルメンテナンスとしてキャリアアップの事を考えた時、経験とともに、資格を保有する事は非常に有利となるのです。
求人情報にも記載される事の多いビル管理・ビルメンテナンス業務で役に立つ資格についてご紹介します。
ビルメンテナンスに従事する方がまずは取得する資格として言われているのが「ビルメンテナンス４点セット」と言われている資格です。ビルメンテナンスを行う際に基本資格とされています。主に以下の４つです。
電気工事士は「オフィスビル、テナントビル、工場、一般住宅などの建物や設備の電気を扱う工事（電気工事）」に必要となる資格になります。第２種電気工事士になる事で、一般住宅をはじめ店舗など普段利用する電気設備（100ボルト～２００ボルト）の工事を扱う事が可能となります。
消防法で指定されているガソリン・灯油類といった「危険物」を取り扱うには「危険物取扱者」になる必要があります。早い話、ガソリンスタンド・化学工場・石油貯蔵タンクなどの施設には必ず危険物取扱者を置く必要があります。 危険物取扱者にも種類があり「甲種」になると全種類の危険物を扱う事が可能になります。上記で記載した「乙種第４類」はスタンダードとなる、ガソリン・アルコール類・灯油・軽油・動植物油類といわゆる引火性液体を取り扱う事が可能となります。
ボイラーとは、燃料を燃やし、水蒸気や温水にする熱交換器を持った熱源機器の事になります。一般の方が目にする事はほとんどありませんが、大規模な商業施設・百貨店・ホテル・工場では基本的に利用されています。高温になるボイラーが、万が一施設内で事故を起こしてしまうと大惨事になりますので、労働安全衛生法の関係上、ボイラーを稼働する際にはボイラー技士の免許が必要となります。 ボイラー二級技士になれば、伝熱面積の合計が25㎡未満のボイラー取扱作業主任者となる事が可能です。 ※新設の建物ではボイラーを設置しないケースが多くなってきています。
冷凍に関わる高圧ガスを製造する施設の保守業務を行う資格です。そのうち第三種は1日の冷凍能力が100㌧未満の製造施設に関わる責任者になる事が可能です。
第三種冷凍機械取扱者は主に、機械の保守点検をはじめ、無資格者の監督業務・点検結果の確認・保管をします。
以上の４つ資格は「ビルメンテナンス4点セット」と呼ばれている資格です。商業施設やオフィスビルを保守・点検するうえで欠かせない資格ですし、消防法・建築法・電気・衛生に関する際にやはり求められる資格です。
これらはキャリアアップには必要不可欠の資格であり、取得する事に損はないですし、むしろプラスに働き、実務でも役に立つため日々の勉強は欠かせません。
ビル管理の求人は未経験でも可と掲載されていますが、ビル管理者として長期的に働けるように転職するためにも意識するポイントは複数あります。
１．資格者は転職・入社後に有利になりやすい
２．仕事の環境は「独立系」か「系列系」なのかで異なる
この2点を踏まえて解説します。
ビル管理業務の仕事に従事するのであれば、資格をいくつか保有、または取得する事で年収が変わってきます。これはなぜかと言いますと、求人にも記載されていますがビル管理会社の大半が「資格手当」を設けているので、この手当で収入が上がる給与体系になっている事が多いです。
完全に未経験からの転職をするのであれば、求人情報に記載されている関連資格を１つ取得してからでも遅くはありません。特に「ビルメンテナンス４点セット」は長期的に就労するのであれば必要不可欠です。求人を見る際に、資格手当についても記載されていますので、資格手当がある会社を選ぶのも大事なポイントなのです。条件で会社を探すのであればなおさら準備をオススメします。
ビル管理業務を行う仕事は「独立系」と「系列系」で分けられます。
独立系は、いわゆる「親会社」を持たず、系列系には「親会社」が存在します。
大きな違いは、未経験者が転職する際に独立系・系列系で仕事環境が事なる点です。
「独立系」 規模が小さい会社だと、清掃管理・手配・警備指導、設備補助～営業まで業務の垣根なく携わる事を求められる事が多い。 メリット ・一度に営業職・管理職・技術職の仕事を学べる デメリット 体力勝負になりがちで 高齢者には厳しく、すべてが中途半端に終わりがち 「系列系」 配属部所ごとに、役割が決められている事が多い 系列企業が関わる建築物の管理が多くなる メリット ・技術職に徹する事ができる ・大規模現場に配属される事が多い デメリット ・技術職経験が長くなると必然的に所長の役割を求められる。
履歴書の書き方は、インターネットでたくさん説明があると思いますので、ここでは書類内容で絶対外さない方が良いポイントをお伝えいたします。
特に、前（株）後（株）。
ビル管理業界の特徴として似たような社名が多い。
また、シニア世代の転職では、初期の頃の社名もあやふやになりがちなので、しっかり確認する事。
※ビル管理の仕事は「正確さ」「几帳面さ」が求められます。最初の足元を固めること！
１，学校名、学部・学科名は省略しない
２，工業高校を卒業している場合は学科も必ず書きましょう！
※アピールポイントになります。
応募先の仕事で活かせる資格を高校・大学の時点で取得している場合は、詳細に記入するのもよいでしょう。
学歴に中退がある場合は、「家庭の事情により中途退学」などと、簡素にかくよよいでしょう。中退のことを書くか、書かないかで思い悩むかもしれませんが、空白期間があると、面接の場などでその理由の説明を求められることになります。また、中退を卒業と偽ることが学歴詐称になってしますので、嘘や間違いのないように正しく書きましょう。
職業訓練校に行かれた場合は、学歴の一番下に
職業訓練校の名称
コース名
期間
を忘れずに記入しましょう
賞罰がない場合は、賞罰の項目を作らない、もしくは「なし」と書く
職務経歴書には、これまで経験してきた仕事・実績を具体的に書き込みます。
履歴書とは違い、決まった書式はありませんので、いかに採用担当者に見やすい一覧表を作成できるかがポイントです。
また、どれだけWordやExcellを使いこなせるのかを反映できる、1つのアピールにもなります。
現在は、どの現場でもWord・Excellを使用する作業が含まれます。基本的なオフィスワークが出来るかどうかも参考にもなるので、Word・Excellを利用した作成を推薦します。
実績と心情（○○を心がけました、など） は、きっちとり分けて作成すると見やすい経歴書になります。
ビル管理・ビルメンテナンスと呼ばれるビル管理業務の仕事について、転職する際に必要なスキルと資格などについて解説してきました。
ビル管理・ビルメンテナンスの平均年収は他の業種・職種の求人情報を見ると多少低く設定されてはいますが、知識・スキル・就業期間を見ると否定的になるような内容でもないですし、需要は高いため、転職のハードルもそこまで高くないです。
しかしながら、資格の取得は未経験者だからそのままというわけでもなく、転職前に取得できるのであれば取得したほうが待遇も変わりますし、年収アップにもつなげられるので、取得しておくことに損はありません。
ビル管理業務は求人情報で書かれているのはほんの一部に過ぎない事が多く、資格保有から適正があるのであれば仕事も任せられる仕事も増えますし、長期的には働きやすい仕事でもあります。そうした事を踏まえ、仕事内容を理解し自己成長も考えつつ転職準備に入る事をオススメします。
株式会社ジェクティは多くの建物と共に歩むこと35年以上、清掃管理・設備管理に特化した総合ビル管理会社です。
「ビルメン求人ジョブ」は私達が運営する清掃員・ビル管理員・設備施工管理員専門の求人サイトです。
ビルメン業界のプロならではの仕事探しに役立つ情報を発信し、求職者の就職・転職活動に親身に寄り添い、人と企業を繋ぎ、ビル管理業界の発展に貢献します。
Copyright (c)|株式会社ジェクティ All Rights Reserved.