ビルメン三種の神器と呼ばれる資格とは?難易度や4点セットとの違いを解説

ビルメン三種の神器と呼ばれる資格とは?難易度や4点セットとの違いを解説 ビルメンテナンス

ビルメンテナンス業界で活躍を目指すにあたって、ビルメン三種の神器という言葉を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。ビルメン三種の神器とは、ビルメンテナンス関連の上位資格です。

取得難易度の高い国家資格ですが、保有していると仕事の幅が広がるだけでなく、ご自身の市場価値を高められるメリットがあります。

この記事では、ビルメン三種の神器の資格内容や難易度をまとめました。
ビルメン4点セットとの違いも紹介するので、ビル管理関連の資格取得を目指している方はぜひ参考にしてください。

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ビルメン三種の神器とは

ビルメン三種の神器とは、ビルメンテナンス関連で特に需要の高い国家資格のことです。
後述するビルメン4点セットの上位資格にあたり、取得により取り組めるビルメンテナンス業務の幅が広がります。

ビルメン三種の神器と呼ばれる資格は、以下の3つです。

  1. 第三種電気主任技術者
  2. 建築物環境衛生技術管理者
  3. エネルギー管理士

ビルメン三種の神器は大規模な施設の設備管理で必須な資格で、取得難易度の高さから希少性があります。
そのため、ビルメン三種の神器の資格取得はキャリアアップや年収アップにつながるでしょう。

 

ビルメン三種の神器の資格内容と難易度

ビルメン三種の神器の資格内容と難易度、取得によりできるようになることについて、以下の表にまとめました。

 

資格名 概要 難易度 取得によりできること
第三種電気主任技術者 電気設備の維持管理に関する監督等を実施する国家資格 ・約10%前後で難易度は高め
・合格基準点は、100点満点のうち各科目60点以上理
・電気設備のある一般企業やビル管理業界で活用可能
・電気設備の監督・維持・保安などの業務
建築物環境衛生技術管理者 建築物の維持管理に関する監督等を行う国家資格 ・合格率は約10〜20%で推移
・年1回のみの実施
・設備点検・清掃の実務
・特定建築物における環境衛生上の維持管理業務全般
・保健所による特定建築物の立入検査の対応
エネルギー管理士 電気や熱エネルギーの使用量などを管理する国家資格 ・合格率は約25〜35%
・各科目とも、正答率60%で合格
・工場内のエネルギー使用量の管理
・自動車工場や電子機器工場など、電気や石油エネルギーの消費が多い工場で活用可能

 

3つの資格について以下で詳しく解説するので、ビルメンテナンス業界で活躍したい方は参考にしてください。

 

資格①:第三種電気主任技術者

第三種電気主任技術(電験三種)は、電気設備の保安監督を行うための国家資格です。
取得により、事業用電気工作物の工事・維持・運用に関する保安の監督業務が行えます。

また、電気設備のある建物では第三種電気主任技術者の専任が義務付けられており、常に一定の需要があります。
第三種電気主任技術者はビル全体の電気系統を管理するうえで必要不可欠な資格であり、責任者として活躍できるため、キャリアアップを目指す方におすすめです。

なお、第三種電気主任技術者の合格率は10%前後と低く、難易度は高めといえます。
試験には以下の4つがあり、各科目100点満点中60点以上で合格です。

  1. 理論科目
  2. 電力科目
  3. 機械科目
  4. 法規科目

一部の科目にのみ合格した場合、科目合格となり、以後2年間の試験では申請により該当科目の試験が免除されます。

 

資格②:建築物環境衛生管理技術者

建築物環境衛生管理技術者は「ビル管理士」とも呼ばれており、建築物の衛生的な環境を維持・管理するための国家資格です。
主な業務はオフィスビルや商業施設など、多くの人が利用する建築物の空気環境・給排水・清掃といった総合的な衛生管理になります。

建築物環境衛生管理技術者は快適で安全な環境を提供するために必要不可欠な資格であり、ビルメンテナンスの専門性を高めるうえで重要な位置を占めます。
また、特定建築物で選任義務があるため需要が高いことから、仕事上で活用できるだけでなく転職や昇進にも有効な資格です。

試験は年1回のみで出題範囲が広く、合格率は約10〜20%と低めです。
資格取得には、試験や講習に合格するだけでなく、2年以上の実務経験が必要になります。

建築物環境衛生管理技術者の年収を知りたい方は、以下の記事をあわせて参考にしてください。

【関連記事】ビル管理士の平均年収は?年収を上げる方法や資格を取得するべき理由を解説

 

資格③:エネルギー管理士

エネルギー管理士は2006年に改正された、エネルギー使用の合理化に関する法律に基づいた国家資格です。
主な業務には、電気や熱などのエネルギー使用量の管理や省エネルギー対策の推進が挙げられます。

近年、企業の省エネ意識が高まる中で、エネルギー管理士の需要は増加傾向にあります。
環境問題への貢献とコスト削減につながる業務を担うエネルギー管理士の資格は、企業からの評価が高いためキャリアアップに有利な資格といえるでしょう。

合格率は25〜35%と、三種の神器の資格と比べてやや高めです。
試験は「熱分野」と「電気分野」のいずれかを選択して受験し、4科目すべて正答率60%以上で合格となります。

 

ビルメン三種の神器とビルメン4点セットの違い

ビルメン三種の神器と同様、ビルメンテナンス業界で役に立つ資格にはビルメン4点セットと呼ばれるものもあります。
双方の違いは、以下の3つです。

  1. 年収
  2. 資格取得の難易度
  3. 受験資格における実務経験

違いを解説するので、取得する資格を検討する参考にしてください。

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違い①:年収

ビルメン三種の神器とビルメン4点セットでは、資格の種類によって年収に差が生じます。
三種の神器は専門性が高く、難易度の高い国家資格になることから、取得により年収アップが期待できます。
特に、第三種電気主任技術者は電気設備の保安監督という重要な役割を担うため、高い給与水準が期待できるでしょう。

一方、ビルメン4点セットは比較的取得しやすい資格で、ビルメン三種の神器に比べて手当相場は低い傾向にあります。
資格の順番を検討する際は基礎的な内容となるビルメン4点セットを取得後、スキルアップやキャリアアップとしてビルメン三種の神器を目指すのが良いでしょう。

 

違い②:資格取得の難易度

資格取得の難易度は、ビルメン三種の神器とビルメン4点セットで異なります。
各資格の合格率は、以下の通りです。

 

種類 資格名 合格率
ビルメン三種の神器 第三種電気主任技術者 約10%前後
建築物環境衛生技術管理者 約10〜20%
エネルギー管理士 約25〜35%
ビルメン4点セット 第二種電気工事士 約60~70%
危険物取扱者乙種4類 約30%前後
2級ボイラー技士 約50%前後
第三種冷凍機械責任者 約40%前後

 

合格率からもわかるように、ビルメン三種の神器はいずれも難易度が高く、専門的な知識と十分な学習時間の確保が必要です。
特に第三種電気主任技術者は、電気に関する深い知識が求められるため、難易度が高いといえるでしょう。

また、建築物環境衛生管理技術者は実務経験が必要となり、受験自体の難易度がビルメン4点セットと比べて高めです。

 

違い③:受験資格における実務経験

受験資格における実務経験の有無も、三種の神器と4点セットで異なる点です。
各資格の受験要件は、以下の通りです。

 

種類 資格名 実務経験
ビルメン三種の神器 第三種電気主任技術者 欲しくない
建築物環境衛生技術管理者 2年以上必要
エネルギー管理士 不要(※ただし、免許の取得には熱・電気のいずれかで1年以上の実務経験が必要)
ビルメン4点セット 第二種電気工事士 欲しくない
危険物取扱者乙種4類 欲しくない
2級ボイラー技士 欲しくない
第三種冷凍機械責任者 不要(ただし、冷凍保安責任者に選任されるには、該当ガスの製造に関する1年以上の実務経験が必要)

 

ビルメン4点セットの試験は、原則どなたでも受験できます。
一方、ビルメン三種の神器のうち、建築物環境衛生管理技術者は実務経験が必要です。

また、エネルギー管理士は試験を受験できても免許の取得に実務経験が必要になります。
受験を検討する際は、実務経験などの条件がないかを確認しましょう。

 

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まとめ:需要の高いビルメン三種の神器を取得しよう

ビルメン三種の神器はビル管理関連の上位資格で、取得難易度は高めです。
高難易度な資格のため希少性が高く、取得により仕事の幅を広げられるメリットがあります。

ご自身の市場価値を高め、キャリアアップを目指したい方は、ビルメン三種の神器の資格取得を目指すのがおすすめです。

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