ビルメンテナンスの資格一覧まとめ!難易度や取得のメリットを解説

ビルメンテナンス業界への就職・転職を検討するにあたり「どのような資格が必要か」「資格を取得するメリットは」など、疑問に感じる方も多いでしょう。
ビルメンテナンスに関する資格は多数ありますが、需要が高く、業界で評価されている資格を取得すれば高い評価が得られ、年収アップも望めます。
この記事では、ビルメンテナンスで必要な資格や難易度、取得するメリットを解説します。
ビルメンテナンス業界への就職・転職を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
\ キャリアを活かせる職場を探そう! /
ビルメンテナンスに関する資格一覧
ビルメンテナンスに関する主な資格は、以下の4つです。
- ビルメン4点セット
- ビルメン5点セット
- ビルメン三種の神器
- ビルメンテナンス清掃
ここでは、上記資格の内容と「資格の保有で可能な業務」「どのような現場で活かせるか」を解説します。
資格①:ビルメン4点セット
ビルメン4点セットとは、ビルメンテナンス業界への就職・転職で評価されている以下4つの国家資格です。
- 第二種電気工事士
- 危険物取扱者乙種第4類
- 第三種冷凍機械責任者
- ボイラー技士(二級)
第二種電気工事士は、住宅や店舗など600V(ボルト)以下の電気設備工事を行うために必要な国家資格です。
取得により、ブレーカーやコンセント、電気配線の設置、照明器具の取り付けなど軽微な電気工事が可能になります。
第二種電気工事士は特に需要が高く、ビルメンテナンス以外でも、さまざまな業種で就職・転職時のアピールポイントになるでしょう。
資格保有で可能な業務 | 一般住宅・ビル・小規模店舗など600V以下の電気設備工事 |
活かせる現場 | ビルや店舗など電気工事の現場 |
公式ページ | 一般社団法人電気技術者試験センター |
危険物取扱者乙種第4類は、ガソリン・灯油・アルコールなど引火性(燃えやすい)危険物を扱うための国家資格です。
取得により、引火性危険物の取り扱いと定期点検、保守・監督業務が可能となります。
資格保有で可能な業務 | 燃料や塗料などの貯蔵や取り扱い、監督業務 |
活かせる現場 | ボイラー・非常用発電機の燃料および清掃用溶剤・塗料の保管施設 |
公式ページ | 一般社団法人消防試験研究センター |
第三種冷凍機械責任者は、冷凍・冷蔵設備の運転や保守業務を行うために必要な資格です。
取得により、ビルの空調設備や冷凍設備の運転管理業務が可能になります。
資格保有で可能な業務 | ビルの空調設備や冷凍設備の運転管理業務 |
活かせる現場 | マンションや商業施設、冷凍工場 |
公式ページ | 高圧ガス保安協会 |
ボイラー技士(二級)は、伝熱面積25㎡未満のボイラーの運転や保守業務を行うための資格です。
取得により、ビルや商業施設、工場などの小規模ボイラー施設で運用・保守点検業務が可能になります。
資格保有で可能な業務 | 伝熱面積25㎡未満のボイラー施設の運用・保守点検業務 |
活かせる現場 | 小規模の商業施設やビル、工場 |
公式ページ | 一般社団法人日本ボイラ協会 |
ビルメン4点セットの詳細や難易度について詳しく知りたい方は、以下の記事をあわせて参考にしてください。
【関連記事】ビルメン4点セットとは?資格別難易度や取得するメリットを紹介
資格②:ビルメン5点セット
ビルメン5点セットは、ビルメン4点セットに消防設備士を加えた資格です。
消防設備士の中でも乙種4類は、さまざまなビルや共同住宅、商業施設で火災報知設備の整備・点検を行えるため、取得すると活躍の場が広がります。
資格保有で可能な業務 | 自動火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備などの整備・点検 |
活かせる現場 | 商業施設や集合住宅、工場、一般家庭 |
公式ページ | 一般社団法人消防試験研究センター |
ビルメン三種の神器
ビルメン三種の神器とは、ビルメンテナンス業界で評価・需要ともに高い以下3つの国家資格です。
- 第三種電気主任技術者
- 建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)
- エネルギー管理士
ビルメン4点セットが業務の基礎となる資格であるのに対し、ビルメン三種の神器は専門性が高く、ビル管理士試験を受けるには実務経験も必要です。
ビルメンテナンス業界で、キャリアアップを図るための資格といえるでしょう。
第三種電気主任技術者は、発電所や変電所、工場、ビルなどに設置されている事業用電気設備の保守・監督を行うために必要な資格です。
取得により、電圧5万ボルト未満の事業用電気設備の工事や運用、保守・監督業務が可能となります(出力5千キロワット以上の発電所を除く)。
資格保有で可能な業務 | 電圧5万ボルト未満の事業用電気設備の運用・保守点検業務(出力5千キロワット以上の発電所を除く) |
活かせる現場 | ビルや商業施設、工場などの電気設備 |
公式ページ | 一般社団法人電気技術者試験センター |
建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)は、一定規模以上の建築物(特定建築物)に課せられる「衛生環境の維持管理」を監督するための資格です。
特定建築物には、建築物環境衛生管理技術者の選任が義務付けられており、ビルメンテナンス業界で非常に需要の高い資格といえるでしょう。
資格保有で可能な業務 | 環境衛生管理計画の立案や指揮監督、保健所による立入検査の対応 |
活かせる現場 | 一定規模以上のビル管理会社、オフィスビル、商業施設 |
公式ページ | 公益財団法人日本建築衛生管理教育センター |
エネルギー管理士は、ビルや工場などで使用するエネルギーの効率化や管理を行うための資格です。
電気や熱などエネルギー使用量の管理や、省エネルギー対策の立案・実行がおもな業務です。
資格保有で可能な業務 | 冷暖房装置や照明、給排水設備などエネルギー消費設備の運用効率管理や省エネルギー対策の立案・実行 |
活かせる現場 | エネルギー消費量の多いオフィスビル、商業施設、工場 |
公式ページ | 一般社団法人省エネルギーセンター |
ビルメン3種の神器の詳細や難易度について知りたい方は、以下の記事をあわせて参考にしてください。
【関連記事】ビルメン三種の神器と呼ばれる資格とは?難易度や4点セットとの違いを解説
ビルメンテナンス清掃
ビルメンテナンス業界への就職・転職では、ビルメンテナンス清掃に関する資格の取得もメリットがあります。
ビルメンテナンス清掃に関する資格は、以下のとおりです。
- ビルクリーニング技能士
- ビルクリーニング分野特定技能1号・2号評価試験
- 清掃作業監督者講習
- 病院清掃受託責任者
- 建築物清掃管理評価資格者(インスペクター)
上記資格の取得により、清掃のプロとして資格を活かせます。
また、複数の資格を取得すれば、ホテルや病院、商業施設など、求人の選択肢も広がります。
ビルクリーニング技能士の詳細や難易度について知りたい方は、以下の記事をあわせて参考にしてください。
【関連記事】ビルクリーニング技能士とは?1級・2級・3級の違いや主な就職先を紹介
\ キャリアを活かせる職場を探そう! /
ビルメンテナンスの資格における難易度一覧
ビルメンテナンス関連の資格は、種類によって難易度が大きく異なります。
社団法人ビルメンテナンス協会が公開している各試験の難易度は、以下のとおりです。
資格名 | 難易度 | |
ビルメン4点セット | 第二種電気工事士 | データなし |
危険物取扱者乙種第4類 | 難易度3 | |
第三種冷凍機械責任者 | データなし | |
ボイラー技士(二級) | 難易度3 | |
ビルメン5点セット | 消防設備士 | 難易度3 |
ビルメン3種の神器 | 第三種電気主任技術者 | 難易度5 |
建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) | 難易度5 | |
エネルギー管理士 | 難易度4 |
ビルメン4点セット・ビルメン5点セットに比べ、より専門性と業界内で評価が高いビルメン3種の神器に関する資格は難易度が高めなのが分かります。
また、上記資格のうち建築物環境衛生管理技術者は、2年以上の実務経験が必要です。
引用元 : 公益社団法人 全国ビルメンテナンス協会│ビルメンテナンス業のご紹介
ビルメンテナンスの資格を取得するメリット
ビルメンテナンスの資格はいずれも専門的で実務に直結するため、取得すると以下のメリットがあります。
- 資格手当がつく
- 資格を活かせる仕事に就ける
- 市場価値を高められる
ここでは、ビルメンテナンスの資格を取得するメリットについて解説します。
メリット①:資格手当がつく
ビルメンテナンスの資格取得により、資格手当がつく会社も多くあります。
資格手当によって収入アップが望める点は、ビルメンテナンスの資格を取得するメリットの1つです。
特にビルメンテナンス業界で評価が高いビルメン3種の神器の資格取得は、年収アップにつながります。
まずは、ビルメン4点セットの取得を目指し、徐々に難易度の高いビルメン3種の神器の取得を目指すのもよいでしょう。
メリット②:資格を活かせる仕事に就ける
ビルメンテナンスの求人には、応募条件に必須の資格が設けられている場合もあります。
応募できる求人が増え、資格を活かせる仕事に就ける点も資格取得のメリットです。
実際の求人では、ビルメン4点セットの取得を応募条件としているケースが多くみられます。
ビルメン4点セットは企業からの需要が高く、取得すれば就職・転職で役立ちます。
就職・転職でキャリアアップを図りたい方には、必須の資格といえるでしょう。
メリット③:市場価値を高められる
ビルメンテナンス業界では即戦力が求められるため、資格を持っていると、より良い条件の求人に応募しやすくなります。
ビルメンテナンス業界で市場価値を高められる点も、資格取得のメリットといえるでしょう。
たとえば、第二種電気工事士はハウスメーカー、電気工事会社など、さまざまな業種で需要が高いうえ、将来的に人材が不足するといわれています。
資格を取得すれば業界内で「需要の高い人材」とみなされるため、転職活動でも有利になる可能性があります。
ビルメンテナンスの資格を活かしたい方はビルメン求人ジョブへ
ビルメンテナンスの資格を活かせる仕事へ就きたい方に、おすすめなのがビルメン求人ジョブです。
ビルメン求人ジョブは、ビルメンテナンスに特化した求人サイトで、資格を持った方が活躍できる求人情報が多数掲載されています。
また、無資格で応募できる求人も多く、業界未経験から実務経験を積みたい方にもおすすめです。
たとえば、第二種電気工事士資格を取得後、ビルメン求人ジョブを利用して再就職した方からは、以下の体験談が寄せられました。

電工2種を取得して、設備員として3〜4年程勤務。65歳を目前に、そろそろ仕事のペースを控えたくなり、日勤の仕事を探していました。
孫が生まれ家族交流が増え、家族旅行も計画しているので、希望の休みを取得しやすい職場を希望していました。
ビルメン求人ジョブを利用して、希望どおりの職場へ再就職できました。資格手当があるだけでなく、経験を活かして自発的に仕事へ取り組めるため、やりがいを感じています。
体験談からわかるように、ビルメンテナンス業界で活躍したい方は、資格の取得がおすすめです。
ビルメンテナンスの資格を活かせる職場をお探しの方は、ビルメン求人ジョブをご覧ください。
※本記事で紹介しているスタッフの声は、「ビルメン求人ジョブ」の登録者の方々から、普段のやりとりの中でお聞きした内容をもとに、一部編集して掲載しています。
まとめ:ビルメンテナンスの資格を活かせる仕事を見つけよう
ビルメンテナンスの資格は、業界での評価を高め、キャリアアップを可能にします。
まずは、ビルメン4点セットを取得し、実務経験を積みながら他の資格に挑戦するのもよいでしょう。
ビルメンテナンスの資格を活かせる仕事を探す際は、ビルメン求人ジョブをご活用ください。
ビルメン求人ジョブでは、仕事探しから就職まで、担当者がサポートしてくれる転職支援サービスも利用できます。
資格を活かし、業界内でキャリアを積みたい方は、ぜひビルメン求人ジョブの求人一覧ページをチェックしてみてください。
【関連記事】ビル管理士の資格は実務経験なしで受験可能?証明書記載時の注意点も解説
【関連記事】第二種電気工事士の難易度は?合格率や資格を活かせる主な職場を紹介
【関連記事】2級ボイラー技士とは?合格率・受験資格・活躍できる主な働き場所を紹介