40代未経験でビルメンを目指せる?活躍できる理由や転職のコツを解説

40代未経験でビルメンを目指せる?活躍できる理由や転職のコツを解説 ビルメンテナンス

厚生労働省の調査によると、40代で転職を検討する方は増加傾向にあります。
そのため、なかには新たなキャリアとしてビルメンへの転職を考える方もいるでしょう。

しかし、「未経験の業界に挑戦するのはもう遅いのでは」と不安に感じるケースも珍しくありません。
ビルメンテナンス、通称ビルメンの仕事は、40代未経験からでも十分に目指せるキャリアの1つです。

この記事では、40代未経験からビルメンへの転職がなぜ可能なのか、理由を詳しく解説します。
転職に成功するためのコツも紹介するので、新たなキャリアとしてビルメンを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

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40代未経験でビルメンを目指す人は多い

セカンドキャリアの選択肢として、ビルメンを選ぶ40代未経験の方は多い傾向にあります。
40代は早期退職や雇用不安をきっかけに、安定性のある職種への転職を検討し始める年代です。

厚生労働省が公表した雇用動向調査によると、40代前半で転職する方が2022年から2023年で増加している結果が出ています。

2022年 2023年
男性 5.7% 6.3%
女性 9.6% 11.4%

ビルメンの仕事は未経験から目指すことも十分可能で、なおかつ安定した環境で長く働きたいと願う40代のニーズに応える要素が多数あります。
そのため、未経験からビルメンを目指す40代は多いといえるでしょう。

引用元:
厚生労働省|2023年令和4年雇用動向調査結果の概況
厚生労働省|2024年令和5年雇用動向調査結果の概況

 

40代未経験がビルメンを目指す背景

40代が未経験からビルメンの仕事を目指す主な背景は、以下の2つです。

  1. 安定性の高さ
  2. ライフスタイルに適した働き方の実現

ここでは、多くの方が40代未経験から転職を決意する具体的な理由を解説するので、ぜひ参考にしてください。

 

背景①:安定性の高さ

ビルメンの仕事が選ばれる理由の1つは、安定性の高さです。
ビルや商業施設、病院といった建物は、必ず維持管理が必要となります。

電気や空調、水道などの設備が止まれば、建物の機能は完全に停止します。
そのため、日々の点検やメンテナンスは、建物の価値を守り利用者の安全を確保する上で必要不可欠な業務です。

また、全国ビルメンテナンス協会の調査によると、ビルメンテナンス業務の平均売上高は、2022年度で約15.6億円、 2023年度で約16.2億円という結果でした。
2024 年度の売上高見通し(対前年度比)は、全体では「4%以上」が 40.2%で最多で、業界全体で引き続き堅調な成長見通しとなっています。

このような特性から、ビルメンテナンス業界は景気の変動に左右されにくい安定した業界といえます。
社会のインフラを根底から支える仕事であり、将来にわたって仕事がなくなる心配が少ない点は、40代から新しいキャリアを築く際の安心材料になります。

引用元:公益社団法人 全国ビルメンテナンス協会|ビルメンテナンス情報年鑑2025

 

背景②:ライフスタイルに適した働き方の実現

ワークライフバランスを重視する方にとっても、ビルメンの仕事は適しています。
現場にもよりますが、業界全体として残業が少ない傾向にあるためです。

ビルメンは定期的な点検や計画的な修繕が主な業務であり、突発的なトラブル対応を除けば、スケジュール通りに仕事が進む場合がほとんどです。

ビルメン業界では、夜間に職場で退勤する宿直勤務を行う職場もあります。
宿直勤務の翌日は「明け休み」になるため、趣味に没頭したり家族と過ごしたりと、働き方に応じて時間を有効活用できます。
また、宿直以外に夜勤の職場もあり勤務時間帯が幅広いため、ライフスタイルに適した働き方を実現できる点も、40代からの転職先として注目される理由です。

 

40代未経験からでもビルメンで活躍できる理由

ビルメン業界には、40代の未経験者でも活躍できる理由が3つあります。

  1. 平均年齢が高い傾向にある
  2. 人手不足が深刻化している
  3. 経験や資格を活かせる

順番に見ていきましょう。

 

理由①:平均年齢が高い傾向にある

ビルメンテナンス業界で働く人々の平均年齢は、他の業界に比べて高い傾向にあります。
厚生労働省の調査によると、ビル・建物清掃員業の平均年齢は53.2歳という結果が出ています。

現場によっては、50代や60代のスタッフが中心となって活躍している職場も珍しくありません。
そのため、ビルメンテナンス業界で40代は「若手」として歓迎される存在です。

経験豊富なベテラン社員から直接技術や知識を教わる機会も多く、未経験からでも着実にスキルを身につけていけます。
同年代や年上の同僚が多いため、年齢的な気後れを感じることなく、職場に馴染めるでしょう。

引用元:厚生労働省|令和5年賃金構造基本統計調査結果の概況

 

理由②:人手不足が深刻化している

ビルメンテナンス業界は、深刻な人手不足に直面しています。
ベテラン従業員の高齢化による退職が進む一方で、若手の入職者が少なく、多くの企業で人材確保が課題となっているためです。

全国ビルメンテナンス協会の調査でも、ビルメンテナンス業における悩みとして、以下の回答が多く見られました。

ビルメンテナンス業の悩み 回答割合
現場従業員が 集まりにくい 89.5%
現場従業員の若返りが図りにくい 71.4%
賃金上昇が経営を圧迫している 66.1%
現場管理者が育ちにくい 50.7%

人手不足を解消するため、多くの企業が未経験者の採用に積極的です。
丁寧な研修制度や資格取得支援制度を整え、イチから人材を育てようという動きも高まっています。
求人数も豊富なため、未経験でも採用される可能性があります。

引用元:公益社団法人 全国ビルメンテナンス協会|ビルメンテナンス情報年鑑2025

 

理由③:経験や資格を活かせる

ビルメンが未経験であっても、これまでの社会人生活で培ってきた経験は活かしていけます。
例えば、営業や接客業で身につけたコミュニケーション能力は、ビルのオーナーやテナントと円滑な関係を築く上で役立ちます。
マネジメント経験がある場合、将来的に現場のリーダーとしてチームをまとめる立場で働くことも可能です。

また、ビルメンの仕事に関連する資格を持っていると、採用で有利です。
特に「第二種電気工事士」や「二級ボイラー技士」といった資格は、実務経験がなくても高く評価されます。

資格は知識と学習意欲を客観的に証明するものであり、転職活動を力強くあと押ししてくれるでしょう。
第二種電気工事士の資格難易度や合格率について知りたい方は、以下の記事をあわせて参考にしてください。

【関連記事】第二種電気工事士の難易度は?合格率や資格を活かせる主な職場を紹介

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40代未経験がビルメンの転職に成功するためのコツ

ビルメン業界への転職を成功させるためには、以下の3つのポイントは押さえておくべきです。

  1. 資格を取得する
  2. 業界知識を身につける
  3. 自分に合う企業を見つける

ただやみくもに応募するのではなく、計画的に準備を進めることで、採用の可能性は格段に高まります。
意欲とポテンシャルを企業へ的確に伝え、同時に自分に合った職場を見極めることで、未経験からでも良い条件で転職でき、入社後のミスマッチを防げます。

なお、資格の取得で特におすすめなのが「ビルメン4点セット」とよばれる以下の4つの資格です。

  1. 第二種電気工事士
  2. 二級ボイラー技士
  3. 第三種冷凍機械責任者
  4. 危険物取扱者乙種4類

ビルメン4点セットと呼ばれる資格は実務経験がなくても受験できるだけでなく、ビルメンの基本業務に直結する知識を学べます。
資格取得を検討している場合は、比較的取得しやすい「第二種電気工事士」や「二級ボイラー技士」から挑戦してみるとよいでしょう。

また、ビルメンの転職を目指す方におすすめなのが、ビルメン業界に特化した求人を扱う「ビルメン求人ジョブ」です。
未経験から資格保有まで、条件にあった求人情報が掲載されているほか、業界に特化したスタッフのサポートを受けられるため、安心して転職活動を進められます。
ビルメンの転職を目指す方は、ぜひビルメン求人ジョブを利用してみてください。

なお、ビルメン4点セットの難易度や取得するメリットについては、以下の記事をあわせてご覧ください。

【関連記事】ビルメン4点セットとは?資格別難易度や取得するメリットを紹介

 

40代未経験でビルメンに転職したスタッフのリアルな声

ここからは、40代未経験でビルメンに転職したスタッフのリアルな声を紹介します。

前職では、テナントビル内で生花販売や飲食関連の業務をしていました。

そこで館内の設備員の方と接する機会があり、「こういう仕事もあるんだな」と興味を持ったのが、ビルメンを目指した最初のきっかけです。

当時、職業訓練校に通ってから資格を取ろうかとも考えましたが、貯金にも余裕がなく、正直そこまで明確なビジョンも持てていませんでした。

それならまずは現場で経験を積もうと、未経験・無資格OKの設備員求人を探して転職しました。

実際に働いてみると、想像以上にテナントや利用者とのやりとりが多く、前職の接客経験が活かせる場面が意外と多いと感じています。

今は仕事を続けながら、「どうやってスキルアップしていくか」「資格は何を取るべきか」など、情報を集めている最中です。

自分がこの仕事に本当に向いているのか、まだはっきりとは分かりません。

でも、40代という節目を迎え、趣味ももちろん大切にしつつ、「これから先どう生きていくか」を本気で考えるようになりました。

生涯設計の一歩として、設備の現場で学ぶ毎日は、自分にとって確かな挑戦になっています。

※本記事でご紹介するスタッフの声は、『ビルメン求人ジョブ』登録者の方々との会話の中から得た内容を一部編集し、掲載しております。

現場ではテナントや利用者とのやりとりも多く、前職で培った接客スキルが思いがけず活きていると感じているようです。
未経験からでも十分に挑戦できる仕事ですが、将来的なキャリアを考えるなら、資格取得に向けた準備も欠かせません。

 

まとめ:40代未経験からでもビルメンで活躍できる

ビルメンテナンス業界は、その安定性や人手不足という背景から、40代の未経験者を積極的に受け入れています。
これまでの社会人経験や、「第二種電気工事士」や「二級ボイラー技士」などの資格は、新しいキャリアを築く上で役立ちます。
40代であってもビルメンとして活躍することは十分可能なため、新たな分野で働くための有効な選択肢です。

ご自身にマッチする求人を探したい場合、ビルメンテナンス業界に特化した「ビルメン求人ジョブ」をご利用ください。
ビルメン求人ジョブでは、求人情報の紹介に加えて、業界を熟知した専門のコンサルタントが、経験や希望に寄り添い転職活動をサポートします。

40代未経験からビルメン業界で活躍を目指したい方は、ビルメン求人ジョブの「求人一覧ページ」をチェックしてみてください。

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