ビルクリーニング技能士とは?1級・2級・3級の違いや主な就職先を紹介

ビルクリーニング技能士は、その名のとおりビルクリーニングに関する専門的な技能と知識を証明する国家資格です。
清掃業で需要の高い資格となるため、取得により転職や大手企業への就職に役立ちます。
この記事では、ビルクリーニング技能士がどのような資格なのか、概要を解説します。
取得のメリットや1級・2級・3級の違い、資格を活かせる主な就職も紹介するので、ビルクリーニング技能士について知りたい方はぜひ参考にしてください。
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ビルクリーニング技能士とは
ビルクリーニング技能士とは、ビルクリーニングに関する専門的な技能と知識を証明する国家資格です。
公益社団法人全国ビルメンテナンス協会が実施する、ビルクリーニングに関する学科及び実技試験に合格した方が取得できる資格になります。
ここでは、ビルクリーニング技能士の概要について、以下3つの観点から解説します。
- 資格内容
- 業務範囲
- 1級・2級・3級の違い
それぞれ見ていきましょう。
資格内容
ビルクリーニング技能士の資格は、ビルの環境衛生維持管理業務のうち「ビルクリーニング作業」に必要な技能を認定します。
掃除ができるということだけでなく、ビルクリーニング作業を効率的かつ安全に行うための知識や衛生管理、環境保全に関する知識など、幅広い専門性が問われます。
ビルクリーニング技能士は、建築物衛生法の事業登録に必要な人的要件である「清掃作業監督者」になるためにも必要な資格です。
なお、単一等級のビルクリーニング技能士は、1級ビルクリーニング技能士としてみなされます。
業務範囲
ビルクリーニング技能士の業務範囲は、以下のとおりです。
- オフィスビル、商業施設、病院など建物内部の清掃
- 建物に植えられている木や植物の管理
- 高所作業を除く建物外部の清掃
建物の用途や利用者の特性に応じて、最適な清掃方法を選択し、実施する能力が求められるため、業務範囲は多種多様です。
なお、業務範囲は、資格の種類によって異なります。
1級・2級・3級の違い
ビルクリーニング技能士には1級・2級・3級の等級があり、下表のように求められる技能レベルと作業範囲が異なります。
等級 | 1級 | 2級 | 3級 |
技能レベル | 上級技能者 | 中級技能者 | 初級技能者 |
習得目安 | 5年以上 | 2〜5年 | 3年(1~2年) |
立場 | 現場責任者班長 | チームリーダー | 一人前 |
作業 | ・日常清掃作業(1日の間) ・中間清掃作業(汚れにより都度) ・定期清掃作業(月ごと、年ごと) ・臨時清掃作業 ・建物用途別清掃作業 ・仕様(契約)に基づく作業計画の作成 |
・日常清掃作業(1日の間) ・中間清掃作業(汚れにより都度) ・定期清掃作業(月ごと、年ごと) ・臨時清掃作業 ・作業計画に基づく作業手順の作成 |
・日常清掃作業(1日の間) ・中間清掃作業(汚れにより都度) ・定期清掃作業(月ごと、年ごと) ・作業手順に基づく作業の実施 |
ビルクリーニング技能士は資格が高いほど責任は大きくなり、行う業務も増えていきます。
1級・2級・3級は技能レベルと役割に応じて明確に区分されているため、ご自身の経験や目指すキャリアに合わせて段階的に取得していくとよいでしょう。
引用元: 公益社団法人 全国ビルメンテナンス協会|ビルクリーニング技能士
ビルクリーニング技能士の資格取得方法
ビルクリーニング技能士の資格取得方法は、下表のとおり等級ごとに異なります。
1級 | 2級 | 3級 |
・5年以上の実務経験を有する者 ・2級の技能検定に合格した者で、合格後1年以上の実務経験を有する者 ・3級の技能検定に合格した者で、合格後3年以上の実務経験を有する者 ・建築物衛生管理科の職業訓練指導員免許を有する者 ・ビルクリーニングに関する短期課程の普通職業訓練で総時間700時間以上のものを修了した者で、4年以上の実務経験を有する者 |
・2年以上の実務経験を有する者 ・3級の技能検定に合格した者 ・建築物衛生管理科の職業訓練指導員免許を有する者 ・ビルクリーニングに関する短期課程の普通職業訓練で総時間700時間以上のものを修了した者で、1年以上の実務経験を有する者 |
ビルクリーニング業務に従事している者又は従事しようとする者 |
実務経験にはパート・アルバイトも含まれているため、週に24時間以上働いている人が該当します。
なお、表内に記載されている「合格後」は、受検年度の3月末に発送される合格証書を取得してからの期間です。
引用元: 公益社団法人全国ビルメンテナンス協会|ビルクリーニング技能士
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ビルクリーニング技能士を取得するメリット
ビルクリーニング技能士を取得するメリットは、以下の3つです。
- 責任のある業務を任されやすい
- 国家資格の保有を転職でアピールしやすい
- 大手企業に就職しやすい
それぞれ見ていきましょう。
メリット①:責任のある業務を任されやすい
ビルクリーニング技能士の資格保有者は、高度で責任のある業務を任される可能性が高まります。
資格は専門的な知識と技能を有していることの証明であり、雇用主は安心して重要な業務を任せられるためです。
具体的には、新人スタッフへの指導・現場責任者・現場全体の作業計画立案などの業務に対応する場合があります。
作業員にとどまらない役割を担うチャンスが増えるため、昇進や昇給につながりやすいだけでなく、仕事のやりがいも増すでしょう。
メリット②:国家資格の保有を転職でアピールしやすい
転職活動において、国家資格であるビルクリーニング技能士は、大きなアピールポイントになります。
どの企業に応募する際にも通用する公的な資格であることから、即戦力として期待されやすいためです。
面接でも資格取得を通じて得た知識や経験を具体的に話すことで、仕事への意欲や能力を効果的に伝えられます。
そのため、好条件での転職や希望する企業への就職が有利に進むことが期待できるでしょう。
メリット③:大手企業に就職しやすい
ビルクリーニング技能士の資格は、大手ビルメンテナンス会社や清掃会社への就職に有利です。
大手企業は管理する建物の規模が大きく、高い品質基準が求められることが多いため、資格保有者を積極的に採用する傾向があります。
実際に求人サイトをチェックしてみると、大手企業の求人も多数見られます。
安定した経営基盤や充実した福利厚生を持つ大手企業で働くチャンスが広がり、長期的なキャリア形成につながるでしょう。
ビルクリーニング技能士を活かせる主な就職先
ビルクリーニング技能士の資格は、以下のような就職先で活かせます。
- ビルメンテナンス業界
- 清掃業界
- ロボット業界
資格取得後のキャリアを検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
就職先①:ビルメンテナンス業界
ビルメンテナンス業界は、ビルクリーニング技能士にとって主要となる活躍の場です。
ビルメンテナンス会社は清掃業務だけでなく、設備管理や警備なども含めて、建物全体の維持管理を総合的に請け負っているためです。
オフィスビルや商業施設など、多種多様な建物の管理を手掛ける企業で、日常清掃や定期清掃といった業務を担当します。
経験を積むことで、現場リーダーやエリアマネージャーなどへのキャリアアップも可能です。
安定した需要があるため、多様な現場で経験を積めます。
なお、ビルクリーニング技能士としてビルメンテナンス業界で働きたい方は、ぜひビルメン求人ジョブをチェックしてみてください。
ビル管理業界に特化したスタッフの就職支援も受けられるため、ご自身に最適な仕事を見つけられます。
就職先②:清掃業界
清掃業務を専門に行う企業も、有力な就職先となります。
これらの企業は、ビルメンテナンス会社の下請けとして清掃業務を担当したり、ハウスクリーニングや特殊清掃といった特定業務に特化したりしています。
清掃のプロフェッショナル集団として、高い技術力が求められるため、資格保有者は高く評価されます。
清掃業界に属することで、清掃のスペシャリストとして専門性を深めるのも選択肢のひとつです。
就職先③:ロボット業界
近年注目されているのが、清掃ロボットに関連する業界です。
人手不足の解消や効率化のため、清掃ロボットの導入が進んでいます。
しかし、ロボットは万能ではなく、適切な運用管理やロボットでは対応できない箇所の補完などには、清掃の知識を持つ人材が必要です。
具体的には、清掃ロボットを活用した清掃方法の提案や、清掃オペレーションの構築といった業務に携われます。
将来性のある分野で、新しい技術に関わるという魅力があるため、ロボット業界への就職もおすすめです。
まとめ:ビルクリーニング技能士の仕事探しはビルメン求人ジョブへ
ビルクリーニング技能士は、キャリアアップや安定した就職につながる需要の高い国家資格です。
取得により責任ある仕事を任されたり、転職で有利になったり、大手企業で働くチャンスも広がります。
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