設備管理で求められるおすすめの資格とは?難易度や役割の一覧解説

設備管理で求められるおすすめの資格とは?難易度や役割の一覧解説 仕事とキャリアのヒント

設備管理でキャリアアップしたいけど、どのような資格を取得すればよいか悩む方もいるでしょう。
資格取得は、市場価値を高め、待遇や収入アップにつながる点がメリットです。
そのため、どの資格がご自身に必要かを見極めることが大切になります。

この記事では、設備管理で求められるおすすめの資格を解説します。
それぞれの役割や難易度をまとめているのに加えて、現場別に取得しておくと役に立つ資格も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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設備管理で求められるおすすめの資格・難易度一覧

設備管理の仕事は多岐にわたり、専門的な知識が求められます。
設備管理で求められるおすすめの資格は、以下になります。

  • 第二種電気工事士
  • 二級ボイラー技士
  • 第三種電気主任技術者
  • 建築物環境衛生管理技術者
  • 第三種冷凍機械責任者
  • 危険物取扱者
  • 消防設備士乙種
  • エネルギー管理士

資格を取得することで、スキルの向上や業務範囲の拡大、転職やキャリアアップが可能です。

 

資格①:第二種電気工事士

第二種電気工事士は、設備管理の基本となる需要の高い資格で、未経験からでも挑戦しやすいのが特徴です。
以下に、主な特徴を紹介します。

難易度 未経験からでも挑戦しやすいレベル
受験資格 受験資格に制限はなく、誰でも挑戦可能
役割 ・設備管理の基本となる資格
・小規模な電気工事の独占業務を担う

第二種電気工事士は、エアコン設置やコンセント増設といった日常的な電気工事に携われ、業務の幅が大きく広がります。
設備管理のキャリアを始めたい方にとって、まず取得を検討すべき価値ある資格といえるでしょう。

第二種電気工事士の難易度や合格率について詳しく知りたい方は、以下の記事をあわせて参考にしてください。

【関連記事】 第二種電気工事士の難易度は?合格率や資格を活かせる主な職場を紹介

 

資格②:二級ボイラー技士

二級ボイラー技士は、ビルや工場などの暖房・給湯設備を支える重要な資格であり、安定した需要があります。
主な特徴は、以下のとおりです。

難易度 例年50%前後と比較的合格率が高く挑戦しやすい資格
受験資格 ・受験資格はなし
・免許の交付には実務経験などが必要
役割 ビル等の暖房・給湯設備の運転・管理を担う

ボイラーの運転・管理は法律で定められた有資格者の独占業務で、特にオフィスビルや病院、ホテルなど多くの施設で必要とされます。
未経験からでも講習を受ければ資格を取得でき、専門職として安定したキャリアを歩みたい方におすすめの資格です。

2級ボイラー技士の合格率や活躍できる働き場所を知りたい方は、下記の記事をご参照ください。

【関連記事】2級ボイラー技士とは?合格率・受験資格・活躍できる主な働き場所を紹介

 

資格③:第三種電気主任技術者

第三種電気主任技術者(電験三種)は、電気設備の保安監督という独占業務を担う、非常に価値の高い国家資格です。
難易度や主な役割は、以下のとおりです。

難易度 合格率は15%前後と難易度は非常に高い
受験資格 ・受験資格はなし
・高度な専門知識(数学や物理)が問われる
役割 ・高圧受電設備の保安監督を担う
・資格手当や昇進など待遇面でのメリットも大きい

第三種電気主任技術者を取得するとビルメンテナンスや発電所など、より専門的な現場で活躍でき、キャリアアップになります。
第三種電気主任技術者の難易度や資格を活かせる職業をお探しの方は、以下の記事を参考にしてください。

【関連記事】第三種電気主任技術者の難易度は?合格率や資格を活かせる職業を紹介

 

資格④:建築物環境衛生管理技術者

建築物環境衛生管理技術者(ビル管)は、特定建築物の衛生環境を守る責任者として不可欠な資格です。
主な難易度や受験資格は、以下のとおりです。

難易度 合格率は20%前後で難関資格
受験資格 2年以上の実務経験が必要
役割 特定建築物の衛生環境を守る責任者

建築物環境衛生管理技術者は、大規模な商業施設やオフィスビルなどで、有資格者の選任が義務付けられており、安定した需要が見込まれます。
資格を取得すると、空気環境の調整や給排水管理など、衛生管理全般を統括する立場として活躍できるでしょう。

未経験からすぐに目指せる資格ではありませんが、設備管理の仕事でキャリアアップを目指す方は取得を検討するのがおすすめです。

建築物環境衛生管理技術者で活躍できる仕事を知りたい方は、以下の記事で詳しく解説しています。

【関連記事】高難易度資格の建築物環境衛生管理技術者とは?活躍できる仕事も紹介

 

資格⑤:第三種冷凍機械責任者

第三種冷凍機械責任者は、ビルや工場の空調・冷凍設備の保安監督に不可欠な資格です。
資格の特徴は、以下のとおりです。

難易度 合格率は30%前後
受験資格 受験資格はなし
役割 ビルや工場の空調・冷凍設備の保安監督を担う

大規模な冷凍・空調設備がある施設では、法律により有資格者の選任が義務付けられています。
また、第三種冷凍機械責任者はビルメンテナンス業界で「ビルメン4点セット」として高く評価されている資格の1つです。
空調や冷凍に関する専門知識を証明し、活躍の場を広げたい方におすすめの資格です。

第三種冷凍機械責任者の取得するメリットや仕事を知りたい方は、以下の記事もあわせてお読みください。

【関連記事】第三種冷凍機械責任者とは?取得するメリットや活かせる仕事を紹介

 

資格⑥:危険物取扱者

危険物取扱者は、さまざまな現場で必要とされる汎用性の高い資格で、特に乙種4類(乙4)を持っていると転職に有利です。
難易度や役割について、以下にまとめました。

難易度 合格率は30〜40%程度
受験資格 乙種・丙種は受験資格なし
役割 ガソリンや灯油など、引火性液体の取り扱いを担う

乙4が扱うガソリンや灯油などの引火性液体は、ボイラーの燃料や自家発電設備など、多くの施設で利用されています。

これらの危険物を扱うには有資格者の立ち会いが法律で義務付けられているため、ビルメンテナンスや工場、ガソリンスタンドなど幅広い業界で需要があります。
設備管理の仕事に就くうえで、最初に取得を目指す資格の1つとしておすすめです。

危険物取扱者乙4の難易度や活躍できる職場については、こちらの記事が役立ちます。

【関連記事】危険物取扱者乙4の難易度は?取得するメリットや活躍できる職場を紹介

 

資格⑦:消防設備士乙種

消防設備士は、火災から人命や建物を守るための資格であり、特に乙種は設備管理の現場で即戦力として活躍できます。
以下に、難易度や資格内容を紹介します。

難易度 合格率は30〜60%程度
受験資格 乙種は受験資格なし
役割 消火器や火災報知器など、消防設備の点検・整備を行う

消防設備士の独占業務として、あらゆる建物には消防設備の設置と定期的な点検・整備が義務付けられています。
中でも消火器を扱う「乙種6類」や自動火災報知設備を扱う「乙種4類」は、ほとんどの建物に設置されているため需要が特に高いです。

消防設備士試験の難易度や種類別で知りたい方は、こちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

【関連記事】消防設備士試験の難易度を種類別に紹介!乙種と甲種の違いも解説

 

資格⑧:エネルギー管理士

エネルギー管理士は、エネルギー使用の合理化に関する国家資格です。
資格の特徴は、以下のとおりです。

難易度 合格率30%前後
受験資格 ・受験資格はなし
・免状の交付には1年以上の実務経験が必要
役割 大規模工場などで省エネを推進する専門家

法律では、一定以上のエネルギーを使用する施設にエネルギー管理士の選任を義務付けており、企業のコスト削減や環境対策に直接貢献できる重要な役割を担います。
ビルメンテナンス業界では「ビルメン三種の神器」の1つとされ、取得すれば高度な専門知識を持つ技術者として高く評価され、キャリアアップに直結するでしょう。

エネルギー管理士の合格率や重宝される職業について知りたい方は、以下の記事をあわせてご覧ください。

【関連記事】エネルギー管理士の資格難易度は?合格率や活躍できる職業を紹介

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【現場別】転職に役立つ設備管理の資格

設備管理の仕事は、働く現場によって求められる知識やスキルが異なります。
以下では、代表的な現場別に役立つ資格とその理由を解説します。

  • データセンター
  • 工場
  • 病院

それぞれの施設には特有の設備があり、それに適した資格を持つと、転職市場での価値を高めることができるでしょう。

 

現場①:データセンター

データセンターの設備管理では、24時間365日稼働を支える電気系の資格が特に重要です。
サーバーの安定稼働には、電力供給と温度管理が大切であり、これらを維持する専門知識が求められるためです。

受変電設備の保安監督を担う電気主任技術者や、配線工事を行う電気工事士は重宝されます。
また、サーバーの熱を排出する大規模な空調設備を管理するために冷凍機械責任者の資格も役立ちます。
社会のITインフラを根底から支えるデータセンターへの転職では、電気系の資格を持つとよいでしょう。

 

現場②:工場

工場の設備管理では、生産ラインを止めないためのさまざまな資格が求められます。
製造業の中心である生産設備は、機械や電気、化学物質などの要素で構成されており、それぞれに専門知識が必要なためです。

工場の動力となる電気設備の保守には電気工事士や電気主任技術者が不可欠です。
さらに、燃料を扱うなら危険物取扱者、高圧蒸気を利用するならボイラー技士の資格も役立ちます。
工場の安定稼働と生産性向上につながる電気主任技術者やボイラー技士の資格は、転職時に高く評価されるでしょう。

 

現場③:病院

病院の設備管理では、命に直結するため、安全で安定した稼働を保証する資格が重要です。
手術室の空調や生命維持装置など、一瞬の停止も許されない設備を扱うため、高い信頼性が求められます。

特に、停電時に医療機器へ電力を供給する非常用発電設備の保守には電気主任技術者や燃料を管理する危険物取扱者が必要です。
院内の空気を清浄に保つための空調管理には冷凍機械責任者や建築物環境衛生管理技術者の知識が活かせます。

 

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ビルメン求人ジョブでは、これまでの経験を活かしつつ、新たな分野へ挑戦したいという方を応援します。
建設業界から設備管理業界への転職など、1人ひとりのキャリアプランに寄り添った提案が可能です。

長年、電気工事の施工管理を経験された後、設備管理の仕事に転職したスタッフからは、次のような声が聞かれました。

建物を造る側から維持管理する側になり、今まで見えなかったものが見えるようになりました。1つの建物に長く関われる点も魅力的で、新たなやりがいを感じています。

このように、資格や経験を活かして新しい視点から仕事に取り組めるのは、設備管理の魅力です。
設備管理の資格を活かせる職場で活躍を目指す方は、ビルメン求人ジョブをご覧ください。

※本記事で紹介しているスタッフの声は、「ビルメン求人ジョブ」の登録者の方々から、普段のやりとりの中でお聞きした内容をもとに、一部編集して掲載しています。

 

まとめ:設備管理の資格を活かせる現場で有利に転職しよう

設備管理の仕事でキャリアアップや有利な転職を目指すなら、専門資格の取得がおすすめです。
第二種電気工事士や第三種電気主任技術者、危険物取扱者といった資格は、法律で定められた独占業務を担うため、多くの現場で高く評価されます。

また、データセンターなら電気系、工場なら生産設備関連、病院なら人命に関わる設備系と働きたい現場によって役立つ資格は異なります。
ご自身のスキルと市場価値を高める資格取得に挑戦し、理想のキャリアを実現しましょう。

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